人事評価制度と経営管理の関係

 

 人事制度の設計にあたり、まず制度の目的や意義、制度で目標
とすること等の方針を決めます。

 

 その予備作業として、準備業務として、人事制度と人材育成制

度の現状分析を行うことを提案しました。

 

 これと並んで、もう一つ、経営全般の基本的な管理システムと
人事制度との関係も確認しておきましょう。

 

 ◆経営理念

 ◆経営方針

 ◆中長期経営計画

 ◆年度経営計画

 

 この4つを経営活動、経営管理(マネジメント)の基本シス

テムととらえて、人事評価制度とどう関係させるか?

 

 ぜひ、この4つが現状どうなっているか、どうしているかを

確認し、新しい評価制度ときちんとつながるようにして頂きた
いと思います。

 

 現在導入・活用されていればその評価、課題を抽出。

 

 されていない場合は、その必要性や設定方法などについて初

期の検討を。

 

 前項で述べ、実施することとしたヒアリングやアンケートの中
に、この項目についての意見や要望などの質問を組み入れるのも

良いでしょう。

 

 また、経営トップ・幹部や中堅幹部・管理職以上にしぼって、
ヒアリングすることもお薦めします。

 

 

  以下に、


 4つの課題毎に、人事評価制度との関係についてメモしてみました。

 

 

経営理念、行動指針と人事評価制度

  

  皆さんの企業・組織に、<経営理念>または<行動指針>
 はありますか?

 

  なくても人事制度、人事評価制度は設計し、運営できます。

 

       しかし、あれば、業務活動を行う上で行動方法や判断の基

      準になるものです。

 

       経営や事業についての心構えやめざす目的・目標などを表

      現することが多いですね。

       

       で、<理念>が実際にあった方が良いことは、これまでの

      企業勤務経験やコンサルティング経験から感じています。

 

       特に、<経営理念>や<行動指針>の内容・項目は、<人

      事評価制度>の<勤務態度評価>(または<情意評価>

      に少しでも組み入れ、実際の評価項目にすることをお薦めし   

      ています。

 

       そこには、仕事や経営に対する基本的な考え方、態度・姿

      勢・心構え、行動に当たっての基準、などを盛り込むことが

      多いからです。

       

       そしてそれらをを理解し、実践し、浸透させるために有効

      なのです。

 

       私がお手伝いした企業の<経営理念>などの体系の事例を

      以下にご紹介しておきましょう。


       <勤務態度評価>項目にそのまま利用できそうに感じませ

      んか・・・。

 

経営方針と人事評価制度

 


 <経営理念>と<経営方針>の違いは?

 

 特定の事業年度の<経営方針>の場合、正確には、
<年度経営方針>ですから、その年の経営に当たっての、
重点政策や重点課題などを簡潔に表現したものになります。


 

 <年度経営スローガン>という感覚で用いても良いかと思います。

 


 そうでなく、<経営理念>と並んで用いる、または<経営理念>

の替りに定める場合もありますね。

 

 経営活動を行う上での行動基準、判断基準、方向性という感覚で

決定し、用いることが多いでしょうか。

 

 

 数値目標を掲げる例もあります。

 ビジョンや夢、構想などとして表現してもいいと思います。


 ただ、法律でこうあるべきと決められるものではありませんから、
 自社流で決めればいいと思います。

 

 但し、社員が分かりやすい内容、その内容を受けて積極的な気持

ちになれるような表現を意識することが良いと思われます。

 

 

 数値が入った<経営方針>ならば人事評価制度の業績につながる
かもしれません。

 内容によっては、<勤務態度評価>に活用できるかもしれません。

 

  この<経営方針>に基づいて、とか、

 この<経営方針>の実現のために、という感覚で

 

仕事に取組み、そのプロセスや結果を評価するつながりはよく感じ

ます。

 

 <経営理念>でも<経営計画>でもなく、簡潔に経営のあり方、

めざすものなどを表現する<経営方針>は、とても大切なものです。


 

中長期経営計画と人事評価制度

 

   中小企業・中堅企業といっても、歴史の長さや規
  模、成長プロセスなどは、すべて違います。

 

   おおまかに、何年度までには、年商〇○億! や 

  店舗数〇○店舗! といった目標や願いを掲げるだけ

  でも、中長期経営計画と呼べないことはありません。

 

       先のことは分からない。

       1年1年が勝負!

 

      と、あえて中期や長期の計画やビジョンを掲げない経営も

      あります。

 

       あまりにも現実離れしていてはいけませんが、トップの

      思いをある程度の自信?や願望?や戦略に基づいて、<長
      期経営計画><中期経営計画>を立案し、社員に提示し、

      意識を高める、意思統一する、ことはムダにはならないと

      思います。

 

       数値目標だけでなく、時間・期間が必要な定性的な経営

      課題などは、ぜひ作って頂きたいですね。

 

       例えば、人材の育成、情報システムの拡充、新規事業開

      発など・・・。
 

       

       <中長期経営計画>が<人事評価制度>と直接関係する

      ことはないかもしれません。

 

       どちらかというと<中長期経営計画>は<経営理念>や
      <経営方針>と関係させる方がいい場合もあります。

 

 

       人事人材戦略や中長期人材育成計画、総合的な人事制度

      体系などと関連させるのもお奨めです。

 

       ぜひご検討ください。

 

 

 

年度経営計画と人事評価制度

 

 「年度経営計画」 

 

 こちらは、人事評価制度と一体化して運営される

経営システムです。

 

 必須です。

 

 これまで「経営計画」を導入し、実務として機能していれば、評

価制度との連係のさせ方を想定して、現状の問題点や改善が必要な
事項をまとめます。

 

 反対に、経営計画の方式を用いていない場合、今回を機に、実務

として年度経営計画を導入することを提案します。

 

 現在の経営上の問題点を洗い出し、カイゼン課題・重点業務とし
て設定します。

 

 その課題を、人事評価項目の<職務(項目)評価>や<業績評価>

に組み入れます。 

 

 人事評価制度の設計作業と合せて、年計の作成プロセス、構成と

内容の検討を進めていきます。

 

 年度経営計画と人事評価制度は、切っても切れない関係です。

 

 ぜひ理解して頂き、しっかりその仕組みの整備と活用に結び付け

て頂きたいと思います。

 

 また、経営計画の内容の質を高めること、計画の進捗管理のレベ

ルを上げていくことにも合せて取り組んで頂きたいと思います。

 

私、大野晴夫がお手伝いします。
私、大野晴夫がお手伝いします。