人事評価(考課)制度のトップ方針決定

 

 「人事評価制度」の最終方針を決めるのは、経営トップです。

 

 しかし、その決定の手順や手続きは一律ではありません。

 

 トップの中に、社長以外の取締役や部長を加えるのか・・・。

  

 それも課題の一つですが、最も重要なのは、社員の意見要望も聞き、
それらを反映させることです。

 

 もちろん、調査結果をそのまま活用・反映することを意味するので
はありません。

 

 現状の制度が、狙い・目的通り働いているのか・・・。

 そうではなく、問題・課題があるが、カイゼンされていない、不平
・不満が蓄積されつつある状態なのか・・・。

 

 

 社員が、何を求めているのか、将来に希望を持っているのか・・・。

 

 それらの実情・実態を知り、トップとしての考え方をどのように変
化すべきか、何を守り続けるべきか、など、この機会に根本的に見直
すことが大切です。

 

 直接社員とコミュニケーションの機会を持つことも有意義ですね。 

 

 そうした、カイゼンに取り組む姿勢についても理解した上で、この
<ステップ>では、上記のように

 

 1.人事制度方針に関するトップインタビュー

 2.人事評価(考課)制度トップ方針の決定

 3.人事制度担当組織に関する方針

 4.人事制度プロジェクトに関する方針

 

 について、考えることにします。

 

  人事制度方針に関するトップインタビュー

  

 人事評価制度をはじめとする人事制度は、経営の重要な要素です。

 

 機械機器設備のハードウェア、情報システム・通信システム・業務システムなどのソフトウェアに対して、ヒューマンウェアと表現することもありますね。

 

 経営活動を担当し、推進するのは社員、人材です。

 

 人事人材についての基本的な方針、考え方を、社長、役員が
一つにまとめることは、とても大切なことです。

 

 そこで決まった方針は、全社、全従業員に伝えられ、理解さ
れる必要があります。

 

 人事評価制度を改訂する、または新しく制度を導入するにあ

たって、経営トップに、自社の人事制度や人材についての現状

認識や評価、意見などを伺い、新たにまとめあげるための参考
とします。

 

 できればこの機会に、トップおよび役員には、人事評価制度
が、他の人事諸制度や人材育成・能力開発業務とどのようにつ

ながっているか、相互にどんな影響を与えあっているかなど、
現状の自社の状況のおさらいを行い、新しい方針を考えるため

の準備をして頂きたいと思います。

 

 

 また、このプロセスは、社員への意識調査やヒアリングやア
ンケートを先行して行い、その結果報告と内容確認を踏まえ、
議論・検討を進めるのもよいですね。

 

 トップや経営陣、管理職が考えている内容と社員のそれらと
のギャップ、違いが確認できる、大変意味のある機会となるこ
とは間違いありません。

 

 

⇒ 人事制度アンケートや意識調査に関する
  <人事制度の現状評価分析>についてはこちらで確認ください。

 

      人事評価(考課)制度のトップ方針の検討・決定

 

 トップインタビューの内容・結果だけで、人事制度や

人材育成の方針を決めるわけではありません。

 

 社員がそれらの現状や、会社・組織の将来などについ

て、どう思っているか、なにを不満・不安に思い、なに

を望んでいるか、などをこの機会に、アンケートやヒア

リングを行って把握します。

 

    ここで、トップと社員との意識や認識に隔たりがあることが分

   かる・・・。

 

    よくあることです。

 

    これらの実態を把握し、企業・組織の特徴・課題、強み・弱み

   を評価・分析。

 

    これから予想される社会や経済・経営に関する変化や課題など

   についても考慮しながら、経営陣は方針や政策、方法などを整理

   し、まとめていきます。

 

    また、この作業をトップは、事前に人事制度所管部門(人事部
   や経営管理部など)や、予め設置した<人事制度プロジェクト>
   組織(例えば人事委員会)に指示して行わせることも方法の一つ
   です。


    前項でも述べましたが、社員の意識調査やアンケート、コミュ
   ニケーション結果なども参考にし、方針や政策に反映させたこと
   を伝達することもたいへん意味のあることですね。

 

     こうしたプロセスを適切に設定し、経て、トップ方針をわかり
   やすく、理解しやすくまとめあげます。

 

          人事制度担当組織に関する方針

 

 企業規模がまだ小さい段階では、「人事部」という独立し

た部は設置されていないことが多いでしょう。

 

 総務部総務課や管理部管理課が、給与計算や勤怠管理、入

退者管理、採用、健康診断などの人事管理、福利厚生業務を

担当。

 

 そういう組織形態が多いと思います。

 

 新たに人事評価制度など人事諸制度を導入する。

 

 あるいは、現状の制度が形がい化し、役割を果たしていな

いため、再構築する。

 

 ある程度の企業規模になっている場合、この機会に、「人
事課」を設置されることをお奨めします。

 「総務人事課」という併記方式でも良いでしょう。

 <人事>という表現を用いることで、経営上、<人><人材>
を重視していることを伝える意義があると思うからです。

 

 ただし、そのために必ずしも課長職を一つ増やす必要はあり
ません。

 

 本部が重くなることは逆効果・・・。

 

 複数の課を兼任する方式でもいいのです。

 

 トップ、および会社として、これから人材育成に力を入れ、

人事評価制度や人事制度を整備して、働きがい、生きがいのあ
る企業・組織にカイゼンしていくという方針・意識を見える形
で伝えます。

 

 従来人事と制度を担当していたスタッフの入れ替えや新任者
の任用もぜひ検討してください。

 

 社員が、これからの会社・組織に期待を持つような人事や組
織作りのスタートとして、人事人材部門改革と担当責任者・担
当者人事を位置付けましょう。

 

 そしてその期待と使命を、組織と担当者にきちんと伝えまし
ょう。

 

 

              人事評価制度プロジェクトに関する方針

  

  新たな人事制度の導入、新しい制度への改訂

 は、目的が実現されるよう円滑に、的確に行い
 たいですね。

 

  できあがった制度をいきなり発表し、「この

 制度にしました」、「これで行きます!」とい

 うわけにはいきません。

 

     これでは多分うまくいきません。

 

     制度の方針を、最終的にトップが承認しますが、そこに至
    るプロセスで社員に対するアンケートやヒアリングを行って

    います。

 

     その内容や概要をまとめて公開したり、新制度になにを、
    どのように反映させたか、活用したかなども伝えれば、社員
    の納得度、信頼度は高くなります。

 

     また、実際の制度作り、制度設計や導入準備作業に、本部

    の制度担当部門と担当者はもちろん、それ以外のメンバーを

    プロジェクトメンバーとして加えることも欠かせません。

 

     そのメンバーは、経歴の長短、年齢構成やポジションが多
    様であることが理想です。

 

     ただ、自分の意見をしっかり持ち、会社の立場、従業員の

    立場どちらも理解している、意識の高い人材が望ましいです

    ね・・・。

 

     あるいは、まだその段階になくても、これから期待したい

    人材が参加するのもいいですね。

 

     しかし、まだ従業員数が少ない規模の場合、多くのメンバ
    ーに参加してもらうのは難しいですし、なかなか適任者が見

    当たらないということもあります。

 

     この場合は、人事評価制度に基づいて、組織メンバーを評

    価する立場の社員=リーダー、マネジャー職=管理職者、お

    よび候補者に参加してもらうのが一番です。

 

     このメンバーと本部の制度部門担当者で、制度プロジェク

    ト・チームを構成します。

 

     チーム名は

 

    「人事委員会」「人事評価制度委員会」「人事制度プロジェ

    クト」などとすればよいでしょう。

 

     選抜したメンバーには、その役割と選抜した理由、使命・

    期待などを、きちんと伝えます。

 

     そしてこのプロジェクトの仕事にどの程度の時間を充てる
    必要があるかの見積も伝えていくことが望ましいですね。

 

     部や課などの個別の組織ごとの代表者を選抜できれば、制

    度設計だけでなく導入準備、導入・運用までのプロセスに関
    わってもらうことができ、合理的・効率的なプロジェクト運
    営につながります。

 

 

     企業規模や人材状況に応じて、柔軟に対応方法・対策を考
   え、プロジェクトを進めていきたいですね。

 

    

 

  

私、大野晴夫がお手伝いします。
私、大野晴夫がお手伝いします。