3.「人事評価制度」:評価基準の設定

 

 フェーズ2:「人事評価制度」設計

 ステップ3は「<評価基準>の設定」です。

 

 評価制度のなかで、もっとも難しいのが、この<評価基準>

です。

 

 いくら文章で、どういう場合にはどういう評価を行い、何点

になる、と書いても、人によって見方・考え方が違います。

 

 同じ被評価者に対し、評価者が違えば、多分評価結果は違う

ものになると思います。

 

 そういう問題があっても、一応、基準を設定し、経験を重ね、

意見を交換し合うことによって、基準が同じようにとらえられ、

運用されていくことを大切にしていくわけです。

 

 その基準の決め方、運用の仕方について、考えていきます。

 

 以下の3つの課題で設定していきます。

 

◆評価項目別評価点数と評価基準の設定⇒その内容はこちらから

◆評価区分別配点構成の設定     ⇒その内容はこちらから 

◆評価ランクと(評価)決定基準の設定⇒その内容はこちらから

 

3-1 評価項目別評価点数と評価基準の設定

 

 人事評価では、評価項目ごとに決められた方法と基準

で評価採点し、合計点数を集計したうえで、評価ランク

を決めます。

  

 1項目ごとの評価点数の種類は、

 

 5点、4点、3点、2点、1点 の5段階、

5種類を推奨しています。

 

 ・5点:完璧に近い、納得度の高い評価

 ・4点:完璧まではいかないが、平均以上の高い評価

 ・3点:期待標準を満たし、平均的な評価

 ・2点:期待や責任には満たない、やや不満な評価

 ・1点:期待や責任にほど遠い、たいへん不満足な評価

 

 このような基準が一つの例です。

 

 評価項目すべて、この5点法が望ましいですが、重要な
項目は、上限点数を上げて、点数の刻みで評価点の種類を

増やす方法もあります。

 

 例えば、20点満点で、あとは1点刻み、のように。

 

 ただ、この場合、達成率や金額での評価ならば、1点ご

との範囲を決めれば、その基準に従い評価が決まることに

なりますね。

 

 しかし、数字で結果が集計できない定性的な項目は、1

点ごとの違いを基準として決めるのはむずかしいです。

 

 この場合は、5点法でまず評価し、5の倍数の最高点を

設定し、その倍数を掛ける方法でもよいでしょう。

 

 評価項目ごとにあらかじめ設定した種類の評価点数から、

適切と考える評価点数を選び、全項目を評価し、点数を集
計します。

 

 ただし、評価項目数と満点となる合計点数は、次の項に

述べるように、他の<評価区分>との構成に従って設定す
ることになります。

 

 

>> 評価区分別配点構成の設定 へ 

 

3-2 評価区分別配点構成の設定

 

 被評価者分類に応じて、<評価区分>の種類と全体に

おける<評価区分>ごとの構成比を設定します。

 

 例えば、

 

 管理職など上位職者の方が、業績評価の比重が重いの

は合理性があります。

 

 また管理職・上位職は、勤務態度や就業上のルールを

守ることなどは当たり前であり、評価する必要はないは

ず。

 

 ですから<情意(勤務態度)評価>は行わない。

 

 初級者、一般職者は

 

 まだ、責任を負う必要が少なく、知識・技術を習得しな

がら、指導を受けながら勤務していることから

 

 業績評価の比重は低くし、勤務態度を重視する。

 

 また、担当する職務の実行度や知識・技術・技能の向上

度を評価し、<職務評価>の比重を高くする。

 

 このような方針を決めた上で、評価区分構成と配点構成

を決めます。

 

 以下に、全評価合計を100点満点として、3種類の<評
価区分>の配点構成を、<被評価者分類>別に設定した例

を書いてみました。

 

 この構成は、それぞれの導入企業・組織の方針として決

めます。

 

評価区分 一般職   リーダー職  マネジャー職
勤務態度評価 30   20
職務評価 60  50 50
業績評価 10  30 50
 
 

3-3 評価ランクと評価決定基準の設定

 

 最終的にひとりひとりの評価は、<評価ランク>として

決定します。

 

 例えば

 

 S評価、A評価、B評価、C評価、D評価 

 

 という5種類のランクですね。

 

 <評価区分>毎と<評価区分>合計を集計採点し、調整

評価した結果決まった点数を、この5つのランクのどれに

適用するかの<評価決定基準>に従い、<評価ランク>
決定します。

 

 この<評価決定基準>には、
<絶対評価基準><相対評価基準>があります。

 

 <絶対(評価)基準>とは、例えば(100点満点の場合)

 

 ・S評価:90点以上100点

 ・A評価:80点以上90点未満

 ・B評価:60点以上80点未満

 ・C評価:40点以上60点未満

 ・D評価:40点未満

 

 と点数を基準にして決める方法

 

 <相対(評価)基準>は、点数順に

 

 ・S評価:10%

 ・A評価:20%

 ・B評価:40%

 ・C評価:20%

 ・D評価:10%

 

 と適用する評価ランクごとの構成比を設定しておき、こ
の構成に従って評価ランクを決定する方法です。

 

 この構成比は一つの例です。

 この構成比も方針として決めます。

 

 合計人数によって、この構成比では、小数点付き人数に
なりますが、切り上げ・切り捨ての判断を行います。

 

私、大野晴夫がお手伝いします。
私、大野晴夫がお手伝いします。